東京五輪に出場した中国の競泳23選手が大会前のドーピング検査で陽性反応が出た問題で、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の浅川伸専務理事は23日、世界反ドーピング機関(WADA)の記者会見を受けて「ルールにのっとった手続きが行われていたと理解できた」と話した。

検出された禁止物質トリメタジジンの濃度や選手の偏りなどから、環境による要因と判断したことで「ドーピング違反として訴追が必要でない事案だったので、情報を公開することにも無理があった」と指摘し、これまで非公表だったことにも理解を示した。

一方、調理場に禁止物質が持ち込まれた経緯の説明がないことについては「すっきりしない点が残る」とも述べた。(共同)