札幌にJ1優勝を期待してはいけないのか ミシャや選手の言葉から考えた

北海道コンサドーレ札幌にJ1優勝を期待してはいけないのか? 22年は11勝12分け11敗で18チーム中10位でフィニッシュした。来季に向けてクラブが目指すべき場所…いや、“目指して欲しい場所”について、今季のペトロビッチ監督(65)や選手の言葉を振り返りながら考えてみたい。

サッカー

〈保坂果那の札幌レター〉

11月5日、最終戦セレモニーで笑顔のペトロビッチ監督

11月5日、最終戦セレモニーで笑顔のペトロビッチ監督

最終節前日の指揮官の言葉が忘れられない

なぜ、今回「札幌にJ1優勝を期待してはいけないのか?」をテーマにしたのか。

それは11月4日、最終節・清水戦の前日に取材対応してくれたペトロビッチ監督の言葉が忘れられないからだ。

報道陣から「今季は苦しいシーズンだったが、振り返ると?」と問われた指揮官は、こう切り出した。

「私は開幕前に『ACL(アジア・チャンピオンズリーグ)を目指す戦いをしたい』という話をした。そういう意味で言えば、今季は非常に出来の悪いシーズンと言わなければならない。もしそれが本当の目標であるならば、私はとっくにクビを切られている。残留争いに巻き込まれたのは、決していいシーズンとは言えない。そう答えるしかない」

質問者は私ではなかったが、「苦しいシーズン」という表現には「ケガ人が続出して苦労した」の意味が含まれていたはずだ。

だが、結果にフォーカスした質問と受け取られたと感じる。その後、指揮官の答えは続いた。日頃、札幌を取材する我々報道陣への不満も感じられた。

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スポーツ

保坂果那Kana Hosaka

Hokkaido

北海道札幌市生まれ。2013年から高校野球などアマチュアスポーツを担当し、2016年11月からプロ野球日本ハム担当。
2017年12月から北海道コンサドーレ札幌担当。冬季スポーツの担当も務め、2022年北京五輪ではノルディックスキー・ジャンプや複合を取材。