村上 決勝前、兄貴から「俺は(ダービーを)取るつもりで走る」と言われたので、自分もそう言い聞かせて走りました。レースは兄貴の先行を差しただけですが、まぐれでタイトルは取れないと思っています。あの緊張感の中、4角を番手で回った時の平常心の保ち方は、取れるレベルに達した選手しかコントロールできないと思います。
あのレースは私も一緒に走ったが、ゴール後の義弘の第一声が「博幸ーっ」だった。弟の優勝を真っ先に喜ぶ兄貴の姿があった。
村上 あの時はがむしゃらに頑張って優勝しましたが、その年にGPも優勝しました。今、改めてタイトルの重みが分かります。取れそうな選手というのは、ワンチャンスを確実にものにします。日ごろ先行基本に戦っていても、番手を回って追い込みで勝つかもしれない。どうチャンスが来るか分からないから、総合力を上げる順応性も大事だと思います。
-近畿にも若い選手が増えてきて、自分の役割というのも変わってくると思うが、そのあたりはどう考えているのか
村上 競輪の形が変わって、自分のセオリーが通用しなくなった。今はできる限り若い選手の考え方に沿って競輪を考えるようにしている。あれこれ言うタイプではないので、レースを見て感じてほしいです。
西武園G3準決で平原康多を止めたブロックは芸術的だった。4角からの隙のない差し足は競輪界屈指の存在だ。博幸にしかできないテクニックはたくさんある。1予は、今売り出し中の中井太祐の番手で有利にレースを運ぶ。G1戦線を再びにぎわす博幸をもう1度見たい。(日刊スポーツ評論家・山口幸二)






















