映画を見るならやっぱり映画館? それとも自宅で? いやいや、今はボートレース場で、しかも無料で鑑賞する時代だ。常滑ボートでは先月に続き、今月の13日と6月3日の2回、場内のイベントホールで「ミニオンズ」、「怪盗グルーのミニオン大脱走」をそれぞれ放映する。

 ボートレースと映画の異色タッグ。その最大の狙いは、ボートレース場のテーマパーク化だ。親子連れを積極的にボートレース場に誘導することで、地域住民への貢献、認知度アップ、新規ファンの獲得にもつながる。常滑ボートは市内の保育園、幼稚園、小学校に招待券を配布するなど、積極的にアピール活動を行っている。広報担当者も「ボートレース場をアミューズメント施設として楽しんで欲しい。今までなじみがなかった方々にも是非、足を運んで頂きたい」と話す。

 浜名湖ボートはゴールデンウイーク期間中に「ボートキッズパーク」と題し、子供向けの遊具、玩具を数多く配置。遊びを通じて子供の成長を応援するための広場を作った。鳴門ボートも今月20日に映画を上映するなど、今後も全国各地でイベントがめじろ押し。家族で楽しめる行楽地の候補として、コストパフォーマンスを考えてもボートレース場は貴重な選択肢となりそうだ。

 6月にはサッカーのワールドカップが開幕する。そして、20年にはいよいよ東京オリンピックが開催される。映画が上映できるなら、大型スクリーンでサッカー、野球だって観戦できるはず。もちろん、それ以外の競技も。ボートレース場で地元の市民が、地元出身のアスリートをパブリックビューイングで応援する。そんな未来があってもいい。これからもボートレース場のテーマパーク化はどんどん進みそうだ。