MVPに輝いた馬場貴也(38=滋賀)は「昨年はいい1年でした」とさわやかに言った後、今年のことを問われると「またグランプリの舞台に立てるよう1走1走、ファンに楽しんでいただけるようなレースをしていきたい」と言って、口元を引き締めた。

そこにはグランプリを賞金トップで迎えながら、ファイナルは2着までだったことなど、悔しさへの思いもあった。だが、SG常滑ダービー、下関、戸田の2つのG1優勝など、年間を通して記念最前線での大活躍は、MVPに値するものであったことは衆目の一致するところだ。

馬場の魅力は、何と言ってもハイパー・ターン。選手間でも認められる素晴らしいテクニックだが「まだまだ、もっと精度を上げられると思います」と高みを目指す。最後に「ボートレーサーとして、一社会人として、胸を張れるような人間になりたい」と締めくくった。滋賀支部選手会支部長としても信頼の厚い男が、さらなる成長する姿を今年も見せてくれる。