90分通して安定した戦いが求められそうだ。日本は13日に強豪コートジボワールと対戦する。そのアフリカの雄は8日の親善試合でFIFAランキング1位のベルギーと1-1で引き分け。マンチェスター・ユナイテッドに所属するDFバイリーはこの試合で負傷交代したが、ACミランのMFケシエ、アーセナルのFWペペ、トットナムのDFオーリエら欧州のトップクラブで活躍する選手をそろえ、世界ランク1位チームの連勝を12で止めた。

一方の日本は史上初めて海外組だけで臨んだ9日のカメルーン戦で攻守に安定感を欠いた。FW大迫は「前半はなかなか守備ではまらず、前に行く力がなかった」と言った。3バックに変更した後半からは時間の経過とともに攻撃は活性化したが、サッカー分析会社「データスタジアム」によると、敵陣で守備から攻撃に転じた「ボールゲイン」は前半6回→後半16回。ドリブルを仕掛けた回数も3回→12回に増加し、ボール保持率も一気に高まった。

ただ、森保ジャパンは総じて立ち上がりに難があることも明らかになった。前半と後半で内容に差のある試合を繰り返し、就任29戦の計24失点は前半13、後半11と前半の失点が多く、試合序盤から後手に回るケースが目立つ。昨年11月のベネズエラ戦は象徴的で、ホームで96年ぶりの屈辱となる前半だけで4失点を喫した。中3日で迎えるコートジボワール戦は先手必勝。強めた勢いをそのまま継続したい。【石川秀和】

日本対カメルーン 前半、競り合う酒井(左)とオヨンゴ(撮影・PNP)
日本対カメルーン 前半、競り合う酒井(左)とオヨンゴ(撮影・PNP)