名古屋グランパス時代の昨季、1度もリーグ戦ピッチに立たなかったDF千葉和彦(35)が、アルビレックス新潟の今季第1号ゴールをマークした。27日のアウェー、ギラヴァンツ北九州戦(4-1)の前半29分、MF島田の右からの鋭いCKをヘディングで豪快にたたき込んだ。「前日にニンニクを食べたので誰もマークに来なかった」と冗談を飛ばしたが、183センチのDFの跳躍力は、貴重な得点源になりそうな「におい」が漂った。

昨季、チームとしてCKを直接合わせたゴールは2点だけ。いずれもキッカーは高木でコーナーの位置も2本とも左サイド。今回のように右からのCKをピンポイントで合わせた得点はなかった。10年ぶり新潟に復帰したDFが昨季見られなかったパターンのゴールを決めて存在感を示した。

J2では初出場初ゴールとなったが、J1通算7得点も全てヘディング。そのアシストの種別はCK3点、FK2点、その他2点と守備の人ということもあってプレースキックを直接たたき込む形が多い。10年前のビッグスワンでの得点(11年8月6日清水戦)もFWアンデルソンの右CKを頭で決めたものだった。

明るい性格でチームの盛り上げ役である35歳ベテランは2年ぶりのリーグ戦出場でも衰え知らずのプレーを披露。「誰もマークに来なかった」とはいえ、相手のマークを外す動きには迫力があった。【石川秀和】

千葉のJリーグ戦全得点
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