左右両足、遜色なく正確にゴールを射抜くことができる。アルビレックス新潟FW太田修介(26)は20年以降の過去2シーズンで計20ゴールをマーク。その得点部位は右足が9点、左足が10点(頭1点)と実に器用にゴールを決めている。このデータだけを見ると、期待の即戦力の利き足は分からないが、答えは右足。主戦場は右サイドの攻撃的位置で、本人も「一番得意にしているポジション」と言う。

太田のリーグ戦年度別成績
太田のリーグ戦年度別成績

そこからの仕かけは持ち味の1つ。縦に突破してのクロスだけでなく、内へ切れ込み左足でゴールを狙う。相手守備ラインの背後を突くスピードも武器で、トラップも巧み。昨年5月のJ2山口戦では味方のロングパスに抜けだし、トップスピードの中でもボールコントロールは乱れず、最後は左足で決めた。昨季は11得点7アシスト。2桁得点をマークした13人の中で最多のアシスト数を記録した。

キャンプ中の練習試合、右サイドでドリブル突破を仕かける太田
キャンプ中の練習試合、右サイドでドリブル突破を仕かける太田

新潟が昨夏から獲得を狙っていたアタッカー。過去2年の新戦力はチームの主力として活躍しており、21年は鈴木、谷口、星、高、藤原、22年は伊藤、デンなど、その補強がことごとく当たっている。今季の新加入選手はここまで計4人と必要最小限にとどまっているが、新潟のスタイルに合う選手をスカウトし、無駄なくチームを強化。太田は「新潟に知り合いは1人もいない」と苦笑いしていたが、フィットするのに時間はかからないはず。期待せずにはいられない。【石川秀和】