元日本代表FWの永島昭浩氏(56)が、U-24日本代表のエースにFW上田綺世(22=鹿島アントラーズ)を指名した。

後半から登場し、1得点以外にも、前線でのポストプレーなどで2列目からの攻撃に活力を与えた。

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U-24日本代表は後半、上田が1トップに入ったことで、リズムが緩急自在になり、攻撃の選択肢が増えた。A代表の大迫のようなポストプレーができ、中央でどっしり構えることで、チームに3人目の動きを促すことができた。2列目に久保、堂安、三笘といったタレントがいるだけに、効果は大きい。

1トップで先発した前田は前半、2列目がノッキング(停滞)したことで中央の崩しが少なく、サイド攻撃に偏った。上田と前田では特長が違うので、どちらがいい、悪いではないが、今の日本には上田が合う。

この日の攻撃を見ると、守備にオーバーエージ枠3人を起用したのもうなずける。DF吉田を筆頭にDF酒井、MF遠藤航が効いているし、DF旗手、MF田中もよかった。五輪でもセットプレーは別として、相手によほどの決定的なプレーが出ない限り、失点する不安は少ない。

日本は金メダルを目指すべきチームではあるが、本番ではあくまで目の前の試合に集中して1試合1試合、謙虚に戦ってほしい。(日刊スポーツ評論家)

U-24日本対ジャマイカ 後半、ループシュートでチーム3点目のゴールを決めて笑顔をみせる上田(撮影・前田充)
U-24日本対ジャマイカ 後半、ループシュートでチーム3点目のゴールを決めて笑顔をみせる上田(撮影・前田充)