12月30日に開幕する第97回全国高校サッカー選手権大会の組み合わせ抽選会が19日、都内で行われました。

静岡県代表は、創部14年目で初出場の浜松開誠館です。初戦となる2回戦(1月2日埼玉・NACK5スタジアム大宮、午後0時5分開始)で、3年連続6度目出場の長崎総合科学大付と対戦することが決まりました。主将のDF山田梨功(3年)は引き締まった表情で、「どこも強豪ばかり。県代表の誇りを持って戦います」と話しました。

同校を率いる青嶋文明監督(50)自身は、清水商(現清水桜が丘)2年時、全国選手権で優勝しています。清水エスパルスでプレーするなど、選手としての実績はありますが、全国大会での指揮は初めて。対する長崎総合科学大付は前大会8強の強豪で、小嶺忠敏監督(76)は国見(長崎)を6度の全国選手権優勝に導いた名将です。青嶋監督としては「胸を借りる」立場ですが、「とにかく食らい付くだけです」と謙虚に戦う姿勢を示しました。

県勢は過去に10度の優勝を果たしていますが、現在3年連続で初戦敗退が続いています。これは史上初のことで、浜松開誠館は「サッカー王国復活」の重責も担って戦います。山田主将は「初出場ですが、全国優勝が目標です」と宣言しました。実現すれば、09年度の山梨学院大付以来11校目。静岡県勢では、86年度の東海大一(現東海大静岡翔洋)以来の初出場初優勝になります。

ちなみに、浜松開誠館のテーマは「粘る・走る・戦う」。全国大会で勝ち方を知る名将が率いる強豪を突破すれば、その勢いは増すことでしょう。担当記者としては、1日でも長く浜松開誠館を取材できることを願っています。

◆古地真隆(こち・まさたか)1993年10月14日、静岡県沼津市生まれ。今年2月、静岡支局員として入社。J3沼津、アマチュアサッカーを担当。スポーツ歴はサッカー、野球。