欧州チャンピオンズリーグ(CL)の組み合わせが決定した。日本人選手4人が所属するセルティック(スコットランド)など、7人の日本人が挑戦する。中でも、今季ポルトガルの強豪スポルティングに加入した日本代表MF守田英正に注目している。

すでに森保ジャパンでも不動のインサイドハーフとなりつつある。ボランチもこなせる。運動量とボール奪取の力はもちろん、味方のボール保持者にすっと寄って、パスコースを作って組み立てる動きも際立つ。スペースを見つければ、すかさず突き、チームに攻撃のスイッチも入れる-。このような万能ぶりを発揮し、すでにスポルティングでも主力の座を勝ち取った。

もともとはトップ下。金光大阪高時代は、ばりばりのアタッカーだった。それが強豪・流通経大に入ってからの3年間はずっとサイドバック。関西の高校サッカー関係者は「久しぶりに見て驚いた」と話していた。

当時、守田を指導した流通経大の中野雄二監督は「うちの攻撃は、サイドバックにボールが入ったところからスタートしていた。守田は姿勢もいいし、技術もあった」と、意図を明かしている。

本人は目の前のことに必死だった。流通経大を選んだのも、高校時代に流通経大柏高(千葉)と試合をしてぼろ負けした経験があったから。「(系列の)同じ大学に行って見返したい」と入学。4年時には大学選手権でMVPに選ばれるなど、めきめきと力を伸ばした。

プロになるときも、挑戦の姿勢は変わらない。複数あったオファーの中から、川崎フロンターレを選んだ。1年目、ある試合のあとに「(チームは)基本的なボールを止める、蹴るというところで、本当にレベルが高い。まだまだ足りていない」とつぶやいていた。それこそが、川崎Fに決めた理由だ。自分をより高いレベルへと引き上げてくれる場所へ-。それは、大学選びと同じだった。

エリート街道を突き進んだ選手ではない。常に自分に足りないところから目を背けることなく、地道な努力でキャリアを切り開いてきた。だからこそ、プロを志す多くの選手に希望を与えることもできる。

欧州CLでは1次リーグD組でMF鎌田大地、長谷部誠が所属するフランクフルト(ドイツ)との対戦も決まった。注目の日本人対決が実現する。欧州最高峰の舞台で守田がどんなプレーを見せるか、楽しみでならない。【岡崎悠利】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「サッカー現場発」)