降雪のため延期となっていた全国高校サッカー選手権大会決勝が今日19日、東京・国立競技場で行われる。鵬翔(宮崎)は和牛日本一に輝いた宮崎牛の商品券を県から差し入れられるなど、地元の全面的なバックアップを受け、宮崎県勢初の優勝を狙う。

 鵬翔が地元自治体の強力バックアップに奮い立った。「日本一の宮崎牛を食べて、日本一になってほしい」(宮崎県職員)の思いから、サッカー部には昨年、和牛五輪と称される「全国和牛能力共進会」で大会2連覇した特産品の宮崎牛36万円相当の商品券を提供された。決戦前日、宮崎から再び上京した松崎博美監督(62)は「いろんな人からの期待を感じている」と気合。県勢初優勝での恩返しを肝に銘じている。優勝のあかつきに「日本一」を全員で堪能するつもりだ。

 国立の天然芝対策も万全だ。15日から4日間の宮崎調整では、県や市の計らいにより、Jリーグ春季キャンプ専用に養生された生目の杜運動公園や県総合運動公園の天然芝グラウンドを特別に使用できた。普段土のグラウンドで練習するだけに、効果てきめん。再上京した選手の顔には、自信と闘志がみなぎっていた。【菊川光一】