【ジッダ（サウジアラビア）３日】パパになる日本代表ＤＦ長友佑都（３０＝インテルミラノ）が、妻子のためにサウジアラビアとのＷ杯アジア最終予選最終戦で有終の美を贈る。２日に妻で女優の平愛梨（３２）が第１子を妊娠したと発表。性別はイタリア語で「バンビーノ」と男の子の可能性が高いとし、生まれてくる赤ちゃんのために独自トレーニングも用意していると明かした。チームは当地で初練習を行った。試合は５日（日本時間６日）に行われる。

　不死鳥ならぬ「不死ゴリラ」長友に、コウノトリが飛来した。紅海に面した港湾都市ジッダ。日本人会の祝福でＷ杯出場の余韻も感じながら調整する中、さらに明るい話題が舞い込んだ。夫人の第１子妊娠を発表した長友は報道陣に「ありがとうございます」と幸せそうな笑顔を見せた。

　最愛の人「アモーレ」との結晶。性別をイタリア語で聞かれ「バンビーノ（男の子）かバンビーナ（女の子）で言ったら、たぶんバンビーノだと思います」と男児の可能性があると明かした。現在は妊娠４～５カ月。年末に向けて「また流行語？」と聞かれると「いやいや、もういいですよ」と照れて手を振った。

　来年１～２月予定の出産が楽しみだ。「生まれてからのフィジカルメニュー、考えてますから」。独自のトレーニング法を紹介する著書「ヨガ友」を出版するなどチーム屈指の肉体派。「サッカーは強制しない」と言いながらも「メソッドは順序を追って注入するつもり。走る、体幹、ヨガ、そしてメンタルはガッツリ伝えていきたい」と早くも英才教育に意欲を見せた。

　ハリルホジッチ監督からも「おめでとう」と祝福されたが、すぐ話題はサッカーへ。ＦＷ浅野のＷ杯出場決定弾をアシストした８月３１日オーストラリア戦について「監督は戦術的、フィジカル的に良い試合ができたこと、若手が出てきて幅が広がったことを喜んでいた。ただ、これから世界の強豪と対戦した時にどこまでできるか」。最終サウジアラビア戦からＷ杯への戦いは始まる。「背負うものが増えて」責任感が増した長友が心機一転、ロシアへの第１歩を踏み出す。【木下淳】