ブラジル代表の練習を突撃取材した。場所は、FWネイマールが所属するパリサンジェルマンの本拠パルク・デ・プランスだ。日本が練習するリールから特急とタクシーで約2時間。アポなしだったが「王国の余裕」なのか、ブラジル連盟の広報担当者に国際記者証を示したら許可が出た。報道陣は日本の約2倍に当たる56人が詰めかけていた。

 始まってすぐハーフコートの11対11を実施。病み上がりのネイマールが左FWで何度もドリブルを仕掛けており、日本戦出場は問題なさそうだ。開始30分の時点で閉め出されたが、同国は基本的に練習を全公開しており、13年コンフェデレーションズ杯の日本戦の前日練習も先発をさらしていた。現地記者に聞くと、フルメンバー予想。本気で立ちはだかってくれそうだ。

 練習後は選手が会見。日本は選手を練習日で割った人数(今回なら招集25人÷5日間で1日5人)が取材対応するが、ブラジルは1日2人。この日はGKアリソンとDFマルキーニョスだった。ネイマールの肉声がほしいが、最接近できて50メートル先。タクシーで選手バスを追走したが、向こうは警察先導で引き離された。

 やむなくホテルに“潜入”すると、食事を終えたマルセロやチアゴシウバを発見。しかし、ネイマールは現れない。泊まり込もうかとフロントに確認すると、1泊10万円から最高200万円…。終電でリールの安宿に帰館した。【木下淳】