北海道コンサドーレ札幌WF鈴木武蔵(25)が、6月の国際親善試合キリンチャレンジ杯(豊田スほか)に臨む日本代表に選出された。23日、日本協会から発表された。3月の同杯以来、自身2度目の招集。FWではJリーグから唯一の代表入りで、W杯3大会出場の岡崎慎司(33=レスター)同2大会出場の大迫勇也(29=ブレーメン)とともに名を連ねた。海外で戦う先輩たちから刺激を受け、代表初ゴールを狙う。

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鈴木が驚きの表情を浮かべた。「全然想像がつかない」。札幌・宮の沢での練習中に、2度目の日本代表入り決定の知らせが届いた。顔ぶれをまだチェックしていなかったが、練習後の取材対応中、FWに岡崎、大迫勇とともに自身の名前があることを知った。「素晴らしいFWのプレーを練習から見られるのはいい経験。2人ともタイプが違うので、吸収するものがたくさんありそう」。海外で活躍する2選手と初めて一緒にプレーする。「(質問を)聞けるかな…」と、初々しさをあふれさせながら、胸を高鳴らせた。

もちろん浮かれるだけでは終わらない。結果にこだわり、勝負に挑む。「前回は結果を残せなかったので、今回はゴールを貪欲に狙いにいって、自分の特長を出していきたい」と、代表初得点を目標に掲げる。初招集の3月の同大会では、2試合に出場した。コロンビア戦で先発デビューし、ボリビア戦では後半途中から投入された。それぞれ1本のシュートを放ったが、不発に終わり「もっと得点の取れるFWになりたいと思った」。

誓いを胸に、札幌での練習にも集中した。スピードを生かした動き出しや、ボールの出し手との意思疎通への意識を高めた。「目の前の試合に勝つためにトレーニングしてきた」と、チームの主力として仕事を全うした。4月10日ルヴァン杯湘南戦から6連勝した公式戦では、計6得点を挙げている。

代表戦の前には、リーグ戦2試合がある。25日ホームG大阪戦へ向けては「いつもと変わらず、やるべきことをやって、いい形で代表活動に入れるようにやっていきたい」。札幌での勝利で自信をつけて、弾みをつける。【保坂果那】