20年ぶり招待出場の日本(FIFAランキング26位)が、MF三好康児(22=横浜F・マリノス)の衝撃2発で勝ち点1をもぎ取った。

まだ1度も勝ったことがない鬼門の南米大陸で、大会最多15度の優勝を誇るウルグアイ(同8位)相手に前後半、右足と左足で1点ずつ。初先発で導いた2度のリードは守れなかったが、東京オリンピック(五輪)世代では主将を務めたり、10番を背負うことも多いレフティーが大仕事をやってのけた。

1点目は0-0の前半25分、MF柴崎からのロングパスを受けて右サイドをドリブルで持ち上がり、利き足ではない右足で決めた。初戦のチリ戦は0-4で敗れていたため今大会初得点となった。2点目は1-1の後半14分。DF杉岡の左クロスをGKがはじいたところに詰め、左足で押し込んだ。

南米選手権の1試合2得点は日本初。大会2得点は99年のFW呂比須に並ぶ最多タイとなった。初戦チリ戦はMF久保建英(18=レアル・マドリード)の控えに甘んじたものの、価値ある引き分けの立役者になった。チームの枠内シュートが3本だったうち、2本を得点につなげる確実性で味方を勢いづけた。

試合後は「(試合の)入りのところから、自分たちの考えていたプレーが出せていた。個人としてもゴールを狙っていけて、得点も取れたので、チーム全体としても、この勝ち点1は大きいものだなと思います」と振り返った。

2得点について「チャンスがあると思っていたし、ボールを受けて前を向いた時に仕掛けられるスペースがあったので、1点目なんか特に、ゴールに向かっていくプレーを出せて良かったなと思います」と納得した。

25日のエクアドル戦へ「もう1度、次の試合に向けて全員で準備して、勝ち点3を取って、その先に行ければなと思います」。東京五輪世代6人が先発した陣容でウルグアイと渡り合ったことを自信に、初の1次リーグ突破へ強い意欲を見せた。

三好は川崎フロンターレの下部組織で育ち、トップ昇格した後は北海道コンサドーレ札幌、横浜F・マリノスと外国人監督の下で力をつけてきた。今季は5月18日のヴィッセル神戸戦で2得点するなど13試合3得点の成績で、初のA代表入りを果たした。