【ベロオリゾンテ(ブラジル)22日=岡崎悠利】南米選手権に出場している日本代表が、24日(日本時間25日午前8時開始)に1次リーグ最終のエクアドル戦に臨む。第2戦で強豪ウルグアイ相手に2得点したMF三好康児(22=横浜)は、2戦連続ゴールが期待される中、決勝トーナメント進出へ静かに闘志を燃やした。日本はエクアドルから2得点以上で勝ってC組3位となれば、準々決勝でA組1位ブラジルとの対戦が決まる。

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自らを鼓舞するような、厳しい言葉だった。「結果は出ていない。それがすべて」。ウルグアイ戦では下馬評を覆す勝ち点1。殊勲の2ゴールで多数の祝福の連絡が届いた。それでも「勝てたわけではない」。細かい判断やボールを失った場面など、頭には反省点が残っていた。優勝候補を追い詰めても、喜ぶのはまだ早い。崩すことのない表情が気持ちを表していた。

エクアドルは2敗の最下位だが侮れない。高さがあり、スピードにのった攻撃は脅威だ。前戦では、日本が0-4で大敗しているチリを相手に1-2と接戦を演じた。互いに突破の可能性を残しており、むしろ強度は3試合で最も厳しくなることも考えられる。自然と緊張感は高まる中で「これまでの2試合とは違った状況も出てくる」と、落ち着いた様子で話した。

東京五輪世代では主力でも、決して出世頭ではなかった。DF冨安、MF堂安ら、すでにA代表の主力になっている選手がいる。MF久保も急激に実力を伸ばし、そこに匹敵する力を見せている。川崎Fのジュニア時代からともに育ったDF板倉は、プレミア王者マンチェスターCへ移籍(レンタル移籍でフローニンゲンに所属)。それでも「競っているわけではない。自分にチャンスが巡ってきた時のことだけを考えていた」との言葉通り、つかんだ代表戦の舞台で輝いた。

ウルグアイ戦の翌日からリカバリーに努め、先発にも応えられる状態を整える。南米選手権で2戦連発となれば、実力が本物であることの何よりの証明になる。三好自身も「続けないと意味がない」と理解している。「ウルグアイと引き分けたからといって次に勝てる保障はどこにもないし、負けたら何の意味もない」。今度こそ、チームを勝たせてみせる-。そんな決意表明に聞こえた。