日本は後半41分にMF浅野拓磨(26=ボーフム)のシュートで相手のオウンゴールを誘い、2-1で強豪オーストラリアに競り勝った。

森保監督は従来の4-2-3-1から、4-3-3に布陣を変更。前半8分、先発に抜てきされたMF田中碧(23=デュッセルドルフ)のゴールで先制した。後半25分に直接FKを決められたが、後半33分から途中出場した浅野が大きな1点を導いた。

試合後、先制点を決めた田中は「日本サッカーの進退がかかった試合。この試合が終わって引退してもいいと思えるくらい、後悔のないゲームをしたいと思っていた」となどと明かした。田中の一問一答は以下の通り。

-どんな気持ちで試合に入ったか

田中 (代表に)選ばれたときから出たい気持ちはあったし、サウジアラビア戦も出られなかったけど、常に「やってやる」という気持ちはもっていた。こういう状況の試合で、すばらしい先輩がたくさんいる中選んでもらい、自分がやらなきゃいけない責任があるし、勝たないといけないと、点を取ることだけ考えてプレーしていた。

-得点場面について

田中 正直、僕の人生の中でこれ以上緊張することはないくらい。責任もそうだし、日本サッカーの進退がかかった試合でもあったので。この試合が終わって引退してもいいと思えるくらい、後悔のないゲームをしたいと思っていた。自信をもってプレーした。内容には満足していないし、もっとやらないといけないと感じた。ただ勝つことで次につながる。W杯に出なくていいことはないので。

-チームに何をもたらそうと思ったか

田中 自分がいることの意味をピッチで出さないといけない。ボールを触らなくても、ボールが動いてチームがうまくいくプレーをしないといけないと思っていた。(4-2-3-1で)2ボランチの一角だと思っていたので、東京五輪のプレーができればいいと思ったけど、4-3-3で前線でのプレーが増えたので、そこでのクオリティーはもっと上げていかないといけない。

-緊張はあったのか

田中 緊張がないわけないですよね、この舞台で。日本サッカーの大一番に、(今まで一緒に)やっていない選手もいる中で、初先発。限られた選手しか立てない舞台に立たせてもらったのは、これからも、今までも、これ以上の舞台はないと思っている。緊張はしたけど、やることは変わらない。結果勝って良かったけど、悪くても良くても、自分の力を出すこと、ダメならダメでしょうがないと、それくらいの覚悟を持ってやっていた。全力を出せたと思う。質には満足していないし、まだまだやらないといけないし、いろんな選手に迷惑をかけた。勝ってホッとしているというのが一番。

-最後は脚をつっていたのか

田中 90分間立ちたい気持ちはあったけど、自分の全力を、1秒1秒出し続けることが、力的にも必要だと思っていた。100%出さないと通用しないので、最初から飛ばしていた。最後はほぼ足がつりかけて、走れなかったので前線に行ったけど、つるまでの強度をもっと上げないといけないし、それを90分間やらないといけない反省もある。もっともっとやらないといけないと、率直に感じた。

-元チームメートの守田と一緒に出たことの影響は

田中 誰が良くて誰が悪い、とかはないけど、同じチームでやっていてわかり合える部分はある。立ち位置は相手を見て必然的に決まると思うので、そういうところでプレーできたらよくなると思った。いい場面ではそういうのが作れた。もっとボールを持ちたいのが本音だけど、時間もない中で新しいフォーメーションで、そう簡単にうまくいくほど甘くないと思う。次があるか分からないけど、少しずつこういうことを深めていけば、いいサッカーができると思う。(続く)

【関連記事】田中碧一問一答<2>

【関連記事】W杯予選 日本ーオーストラリア詳細ライブスコア