11月開幕のW杯カタール大会に向かう森保ジャパンが危機を迎えた。

守備の要でもあるDF板倉滉(25=ボルシアMG)が左膝内側側副靱帯(じんたい)の部分断裂の重傷を負った。クラブの発表によると、12日の練習で負傷。W杯期間まで公式戦ではプレーできない見込みとした。W杯に向けた最後の活動となる今月のドイツ遠征は離脱が確実。本大会への出場も厳しくなった。

板倉は今夏、所属していたプレミアリーグのマンチェスターCからドイツ1部のボルシアMGに加入。CBとして開幕戦からフル出場し、強豪Bミュンヘン戦では得点機を阻止した。今季は専門誌キッカーによる各節のベストイレブンにもすでに2度選出されるなど、出色のパフォーマンスを見せていた。日本代表ではDF冨安健洋、吉田麻也のCBコンビに続く立場だったが、ドイツ遠征中の米国戦(23日)、エクアドル戦(27日)ではスタメン奪取を狙えるほどの成長ぶりだった。

4バック、3バックの両陣形でCBを、またボランチでも対応できる。先発や控えにかかわらず、選手起用の幅を大きく広げられる貴重な存在でもあった。日本代表の戦術にも影響は大きく、森保監督にとっても頭の痛くなるアクシデントとなった。

今後は手術は行わず、保存療法でリハビリを行うという。回復にかかる時間は不透明。国内での同じ症例では今季、7月には札幌のMF金子拓郎が離脱し、7週間で公式戦に復帰した。一方で名古屋のFW酒井宣福は6月に痛めたが、現在も実戦に復帰できていない。キッカーは「復帰はW杯期間までは見込めない。クラブでの年内の活動は終了した」と報じた。仮に順調に回復した場合も、実戦を十分に積めないままW杯本番を迎える。日本代表に暗雲が垂れ込めたことは間違いない。

◆膝の内側側副靱帯(じんたい) 膝には前十字、後十字、内側側副、外側側副の4つの主要靱帯があり、内側側副靱帯は、膝の内側で大腿(だいたい)骨と脛骨(けいこつ)をつないでいる。サッカー、ラグビーなどのコンタクトスポーツや切り返しや着地などで膝をひねってしまった場合に損傷する。コンタクトスポーツでは、膝外側から内側へのタックルで起こりやすい。グレードは1(捻挫)、2(部分断裂)、3(完全断裂)の3段階に分かれる。グレード2の場合、痛みの引き具合にもよるが、復帰まで平均6週間とされる。

<主な日本代表候補の故障者>

◆GK川島永嗣(39=ストラスブール) 6日の練習中に左肩を負傷。11日の第7節はベンチ外。

◆FW浅野拓磨(27=ボーフム) 10日のシャルケ戦の開始直後に負傷交代。クラブは右膝内側側副靱帯断裂で数週間の離脱と発表。

◆FW古橋亨梧(27=セルティック) 3日のレンジャーズ戦で左肩を負傷し前半5分で交代。

◆FW大迫勇也(32=神戸) 8月18日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を最後にリーグ戦欠場。14日の東京戦でベンチ入りの可能性。

◆DF酒井宏樹(32=浦和) ACL期間中に右下腿(かたい)三頭筋肉離れ。全治不明。