U-20日本代表DF高橋仁胡(17)が、日本の誇りを胸にアジアの頂点を目指す。U-20アジア杯(ウズベキスタン)初戦、3日の中国戦を前にオンライン取材に対応。「(キャプテンの松木)玖生が言うとったけど、みんなの力で勝てると思う」と言い切った。

バルセロナの下部組織に所属する逸材。スペイン育ちだが日本人の母を持ち、流ちょうな関西弁が出る。「初めて日本代表のユニホームを着た時、お母さん泣いとって、やっぱりうれしかったんだと。気持ちはどんなんか言われへんけど、やっぱりうれしいって思う」。昨年のW杯の日本-スペイン戦は「日本代表の気持ちで見ていた」と笑顔。「次の日、練習に日本のユニホームで行って、バルサのみんなに怒られとったけど、日本が勝ったからうれしかった」とちゃめっ気たっぷりに振り返った。

チームを率いる冨樫監督も「トランジション(切り替え)のスピードがものすごく速い。日本の選手の中でも本当に早いんじゃないか」と絶賛するサイドバック。あこがれの選手は「小さい時から見とうから、ジョルディ・アルバ。日本人だったら長友選手」と欧州で活躍する未来を夢見る。バルサ仕込みのスピード感で、まずはアジアを驚かせる。【磯綾乃】

◆高橋仁胡(たかはし・にこ)2005年(平18)8月17日生まれ、スペイン出身。アルゼンチン人の父と日本人の母を持つ。19年にバルセロナと契約し、下部組織に入団。現在はU-19相当のフベニールAに所属。21年にU-16スペイン代表に選ばれた経験があり、日本では昨年の「モーリスレベロトーナメント」に出場するU-19日本代表で初選出。173センチ、63キロ。