欧州遠征に臨む、24年パリオリンピック(五輪)世代のU-22日本代表が4日、千葉県内で、国内トレーニングを行った。

所属するドイツ2部のデュッセルドルフから帰国し、海外組として合流したDF内野貴史は、積極的に声を出してチームを盛り上げた。「シーズンオフですけど、しっかり準備できていたので、いい強度でできた」と手応えを口にした。

今回の遠征では、初招集組も多く、常連組との融合は1つのテーマだ。「コミュニケーションをしっかりとっていければ」と話した。

今季クラブでは出場機会が少なく、リーグ戦の先発は0。4試合の途中出場にとどまった。「難しくて、やるべきことをしっかり決めて、強い気持ちを持ちながら戦ってきた。こういう風に代表に呼んでもらえることはうれしい。試合に出られなくて気持ちが沈んだ時にモチベーションになる」と代表活動を原動力に、厳しい環境を戦い抜いた。

9月のアジアカップ(杯)予選、来年4月のアジア杯本戦を経て、パリ五輪を目指す。今回の遠征では、10日に同イングランド代表、14日に同オランダ代表と戦う。強豪相手に「どんなメンバーであっても絶対に勝たないといけない」といい「自分の見せたいというプレーと同時にチームの完成度も上げていかないといけない。バランスをとりながら各自やっていけたら」と五輪を見据えた。

デュッセルドルフに所属し、普段から相談相手でもある田中碧から、東京五輪で敗れたスペイン代表の話を聞き、五輪への思いが強くなった。「それまではあまりオリンピックとか意識していなかった。スペイン代表との話を聞いて、そういう相手と対戦してみたい。そこに勝つことが意味があると思った」と燃えた。パリで世界と真っ向勝負するために、まずは現在地を確かめに行く。