ヤングなでしこは今日8日、U-20(20歳以下)女子W杯で初めてとなる銅メダル獲得をかけて、3位決定戦のナイジェリア戦(国立)に臨む。今大会5得点でチーム最多得点を挙げているMF田中陽子(19=INAC神戸)は「メダルをとりたい。ゴールに結びつくプレーをしたい」と意気込んでいた。同じチームでプレーするなでしこジャパンのMF沢穂希(34=同)も特別ゲストとしてスタジアムを訪れるため、先輩の前で今大会の集大成を披露する。

 メダルをとるか、とれないか。3位決定戦の持つ独特の緊張感を前に、田中陽は「自分たちにとって最後の試合。やってきたことをすべて出せるように、勝利に向かってがんばりたい」と淡々と話した。

 今大会、全5試合に出場して5得点。現時点での得点王は既に敗退している北朝鮮のFWキム・ウンファの7点で、得点王の可能性もある。「ゴールに結びつくプレーは大切。ゴールやアシストは結果として目に見えるところ。ゴールを決めないと勝てないし、執着を持っている」と意欲を見せた。

 成長を披露する場にする。準決勝のドイツ戦ではフィジカルの強い相手に苦戦を強いられたが、得たものは大きかった。「ドイツとやった経験を生かしたい。ワンプレーの判断が大事になる。もう、できると思う」と自信を見せた。

 3位決定戦と決勝には、なでしこジャパンの佐々木監督、MF沢、MF宮間が特別ゲストとして訪れる。沢はクラブの偉大な先輩。ボランチも兼務している田中陽にとっては最良のお手本だ。「沢さんは運動量が多くて、守備の時の予測も、その後の強さも、配給もすごい。私も将来はなでしこジャパンに入って、世界で活躍したい。今からレベルアップする」。さらに大きな夢を胸に、有終の美を飾る。【保坂恭子】