大宮MF金沢慎(32)が9日のアウェー磐田戦でクラブのJ1最多出場記録を更新することが確実になった。

 7日、チームはさいたま市内で約1時間半の調整。紅白戦で主力組のボランチに入った金沢は「FW陣はどの選手も点が取れるし、アシストもするし、(体も)強いし高い選手がそろってる」と磐田を警戒した。

 金沢が出場すれば、元日本代表MF藤本主税(38)が持つ大宮でのJ1出場190試合を上回り、191試合となる。「出られたらいつも通り自分のベストを尽くしたい」と特に意識はしなかったが、金沢にとって藤本は憧れの人だ。「主税さんは象徴的な人だったけど、僕はそこまでではない」「リーダーシップがあり、いるだけで華がある。ザ・サッカー選手という感じ。僕とは正反対」と尊敬の言葉を並べた。

 普段はもの静かで冷静に物事を見極めるからこそ、試合で大事な局面を逃さない。金沢もチームへ落ち着きをもたらす存在だ。クールでも若手からいじられると、ニコッとはにかむ。大きく目立つわけではないが、欠かせない選手だ。

 チームは第2ステージ開幕の名古屋戦をDF河本のロスタイム弾で勝利。FWムルジャ(32)もけがから復帰し、夏の3連戦へさらに勢いをつけていく。