浦和レッズがサンフレッチェ広島にホームで競り勝ち、連敗を3で止めて暫定8位とした。

 序盤から浦和が押し込んだ。前半5分に最初のチャンスを迎えた。この日いつものセンターバックからボランチへ1列前に入っていたMF遠藤が、敵陣内で持ち味のボール奪取力を発揮。1度失った攻撃権をすぐさま取り返し好機としたが、MF武藤が右角から放ったシュートは枠を捉えるもGKに弾かれた。

 続く27分にもチャンスを迎えた。自陣深くからのMF関根のロングキックを、FW興梠がゴールに背を向けながらのヘディングで前方を走るMF柏木へ。ペナルティーエリア内へ攻め込むも柏木から武藤へのラストパスが合わず、クリアされた。

 42分、待望の先制点が生まれる。後方からゴール前へ送られたパスに走り込んだMF駒井が、体勢を崩しながらも右足でつなぐ。フリーで走り込んでいた興梠が落ち着いて右足ダイレクトで合わせ、ゴール左へ決めた。

 3分後、MF武藤がすかさず追加点を奪った。ゴール正面約20メートルでパスを受けると、迷わず右足を振り抜いた。グラウンダーの鋭いミドルシュートはGKの手をはじき、左ポストに当たってゴールへ。自身5試合ぶりの得点を奪った武藤は派手なガッツポーズで雄たけびを上げた。

 しかし後半開始からわずか9分で同点に追いつかれると、27分にFWアンデルソン・ロペスにこの日2点目を奪われてついに逆転を許した。

 40分に途中出場のFWズラタンが同点ゴールを奪うも、ここまでかと思われた後半ロスタイム。MF関根貴大が中央付近からドリブルで6人抜きの離れ業を見せ、ペナルティーエリア内へ。そのまま自ら右足を振り抜き、ゴール左へ値千金の決勝ゴールを決めた。

 関根は「今日はいけるなら(自分で)いくという思いでやっていた。それがいい方向に向いた」と笑顔で振り返った。