湘南ベルマーレDFアンドレ・バイア(33)が東京ヴェルディ戦で、湘南3季目でJ2での初ゴールを決めた。

 バイアは後半12分、MF秋野央樹の左CKを中央のFWジネイが落としたボールに反応。胸でトラップすると、左足でゴール左に決めた。貴重な先制弾を決めたバイアは、湘南サポーターが待つ緑に染まったスタンドに真っ先に駆け寄り、両拳を握り締めて歓喜を爆発させた。ジネイとも激しく抱き合うなど、いつもの寡黙で大人の姿勢とは正反対の、情熱を爆発させる顔を珍しく見せた。

 試合後「あんなに感情をあらわにすることはないのでは?」と聞かれると「ゴールを決めるというのは、最大の喜び。皆さんになかなか、こういうシーンを見せる機会はなかったけれど、今後はこういうシーンを増やしたいね」と照れ笑いを浮かべた。ゴールを決めた時、子どもが喜んでいたことを伝え聞くと「ホーム戦の時は、常に家族が見に来てくれる。そういうこともあって、ゴール出来たと思うし、今日のゴールも家族のために出来たものだと思う」と満面の笑みを浮かべた。

 かつてオランダ1部フェイエノールトでプレーし、現北海道コンサドーレ札幌MF小野伸二、現ドイツ2部ザンクトパウリFW宮市亮ともチームメートだったバイア。プロ16年目のベテランはオランダ、トルコに続く海外3カ国目となった日本で、湘南のDFリーダーであり続けてきた。「後半戦に入って、前半戦に出来なかったことも出来て、守備も良くなってきている。それが結果にもつながっている。前線の選手も、かなり動いてくれていて、攻守に一体感がある状態を続けていければ、もっといい結果が出てくる」。折り返し地点を過ぎた、初体験のJ2での戦いに手応えを口にした。【村上幸将】