サッカー元日本代表で、15年シーズン限りでJ1浦和レッズを引退したMF鈴木啓太氏(36)の引退試合が17日、埼玉スタジアムで行われた。

 07年にアジア・チャンピオンズリーグを初制覇した時のメンバーを中心とした「レッズ・レジェンズ」と、日本代表でともにプレーMF中村俊輔(38)らが参加した「ブルー・フレンズ」が対戦。鈴木はブルー・フレンズでプレーした前半に2得点を挙げ、スタジアムを盛り上げた。試合は4-4だった。

 試合後のセレモニーではピッチで「選手としての夢のような時間は終わったが、愛するサッカーから学んだ情熱を胸に、次のステージに進みたい」とあいさつした。あいさつ後は履いていたゴールドのスパイクをその場で脱ぎ、ピッチを一周してサポーターからのねぎらいの声に手を振った。

 引退後は腸内フローラを研究する事業を立ち上げ、今年は明大サッカー部のアドバイザーに就任して指導している。「僕にしかできないことをやり、サッカー界に貢献したい」と今後について話した。区切りの試合を終え、「サポーターの前で(スパイクを)脱がせてもらうことが幸せだと思う。さみしい気持ちもあったけど、次への始まりでもある。これからは革靴を磨いて頑張りたい」と笑顔で話した。