ヴァンフォーレ甲府のブラジル人FWウイルソン(32)がチームとして7試合ぶりのゴールを挙げた。

 0-0の後半43分に右足シュートが決まり、先制。1万人以上のサポーターが駆けつけた会場は大歓声に包まれた。

 自身としても16試合ぶり今季2得点目で「気合が入った。根性だった」。10試合勝利から見放されていた甲府を4月30日神戸戦以来の白星に導いた。

 吉田達磨監督(43)もウイルソンの得点を喜んだ。「本人にとってこんなに(点が)取れていないことは初めての経験だったと思うが、前を向いて練習してくれていた。おめでとうと言いたいし、同時にもっと頑張れよと言いたい」。

 11試合ぶりにようやくつかんだ勝利。指揮官はもちろん「勝てない試合が続くと選手も『このまま勝てないんじゃ』と勝てる気がしなくなる」と不安はあったが、この日の1勝をきっかけに「勝つという意味をあらためて手に出来た日になった」とうなずいた。

 大きな勝ち点3で14位に浮上。次節はホームに浦和を迎える。吉田監督は「相手のミスを待つのではなく、ミスを呼び込み、その隙を突くというスタイルを忘れないでやりたい」と2連勝に向けて意気込んだ。