清水エスパルスは柏レイソルに1-4。ホームでの連勝は3で止まり、順位を12位から13位に下げた。

 オレンジに染まったスタジアムが、ため息に包まれた。1万7482人の今季2番目に多いサポーターの前で、清水は今季リーグ最多4失点で惨敗。小林伸二監督(56)は「試合の入りは良かったが、終わり方が悪かった。修正できなかった」と悔しがった。

 2失点目を喫した2分後の後半9分、MF枝村匠馬(30)の右クロスに、走り込んでいたDF鎌田翔雅(28)が胸トラップから右足一閃(いっせん)。ストライカーのようなゴールで、スタジアムの雰囲気を一変させた。だが、本職の守備で失点に絡み「情けない。DFとして、やってはいけない失点。ゴールも勝ちにつながらなかった」と振り返った。

 カウンター攻撃と守備陣のミスが重った。4試合連続での複数失点で、守備の立て直しは急務だ。同30分には、新加入のMF増田誓志(32)が投入された。CKのキッカーも務め、積極的にプレスをかけた。それでも失点を止められず、ほろ苦い清水デビューになった。「連続失点を繰り返している。全員の意識を変えていかないといけない」。

 試合後うなだれる選手は、サポーターの拍手を受けて顔を上げた。今後も鹿島、浦和と強敵との試合が続く。下を向いている時間はない。【保坂恭子】