ジュビロ磐田ユースのMF伊藤洋輝(18)が、プロデビューに向けて1歩を踏み出した。今年5月、クラブとプロ契約を結んだが、この日までにトップチームの活動に専念することが決定。合流2日目の23日、磐田市内の大久保グラウンドで約1時間半のメニューを消化し、「プロの世界に足を踏み入れたからには目に見える結果が必要。練習、練習試合から貪欲にやっていきたい」と抱負を語った。

 伊藤は188センチの大型ボランチで、左足からのパスと強烈なシュートが魅力。各年代の代表でプレーを重ね、昨季はユース所属ながら、Jリーグに出場可能な2種登録選手として登録された。チームには、同じ左利きの元日本代表MF中村俊輔(39)もいることから「盗めるものは、どんどん盗んでいきたいです」と、さらなる成長を見据えた。

 高3の今年、磐田東から通信制の高校に編入。既に卒業に必要な単位の大半を取得しており、サッカーに専念できる環境は整っている。今季も2種登録は完了済みで、伊藤は「今シーズン中に試合に絡んで、スタメン出場したいです」と目を輝かせた。出場が実現すれば、磐田では16歳10カ月25日でピッチに立ったMF山本康裕(27)以来の「高校生プロデビュー」。夢ではなく、目標にして突き進む決意だ。【前田和哉】

 ◆伊藤洋輝(いとう・ひろき)1999年(平11)5月12日、浜松市生まれ。中学から磐田の下部組織育ちで、磐田U-15、磐田U-18でプレー。年代別の日本代表には、U-15、16、17、18、19、20と続けて選出されている。188センチ、79キロ。