横浜F・マリノスFWウーゴ・ヴィエイラ(29)が、来日初のハットトリックで、チームを2年連続8強進出に導いた。2点を追う後半9分、PKをゴール左下に決めて1点目。タイムアップ目前の同43分には、MF斎藤学のスルーパスに反応し、右足でゴール右下に決めた。

 延長に突入すると一進一退の攻防が続いた。横浜F・マリノスが23本、サンフレッチェ広島が22本と、両チーム合わせて45本ものシュートが飛び出した打ち合いの締めくくりは、PK戦突入目前の延長後半15分。GK飯倉大樹のロングフィードを右サイドの深い位置で追い付き、エンドライン付近をドリブル。中へ走り込んだFW富樫敬真に、クロスを上げるかのように視線を向けたが、GKのニアサイドへ、角度のないところからシュートを決めた。直後に試合終了を告げる笛が鳴り響くと、サポーターの大声援に笑顔で応えた。

 「3点ともいいゴールだと思っている。ハットトリックはもちろん自信になる。レッドスターで去年やって以来」と胸を張った。決勝点についても「リプレーを見てもらえれば分かると思うけど、顔を上げたら相手GKは中に入ってきた(富樫)ケイマンにつられていたのでゴールを狙った」と、狙い通りの技ありゴールだったことを明かした。

 16日のリーグ戦柏レイソル戦では出場機会がなかったが「出られなければ自信をなくすところだろうけど、僕はメンタルが強いから大丈夫。リーグ戦でも毎試合勝利を目指したい」と、力強く話した。この日は120分出場したが、中2日で迎える23日のリーグ戦次節ヴァンフォーレ甲府戦への出場にも意欲を見せていた。