静岡ダービー(14日午後2時、アイスタ)特集「勝つしかない」の第2回は、下部組織出身の選手をフィーチャーする。ジュビロ磐田MF山田大記(28)は、今夏の古巣復帰後初となる伝統の一戦に向けて気合に満ちている。

 山田は2014年夏にドイツへ渡り、今夏、磐田に復帰した。静岡ダービーは、2013年10月27日以来だ。「最後の戦い」(ヤマハ)は0-1。約4年が経過した今でも、静岡ダービーの重みは分かっている。ヤマハスタジアムでの練習後、山田は言った。「相手はホームでのダービーで気合が入ると思うけど、結果はもちろん、精神的な部分も含めて全てで上回りたいです」。

 幼少期から「清水」の2文字を意識してきた。中学までは、ジュビロSSに所属。下部組織を離れ、藤枝東に進学した後も常に清水のチームがライバルだった。「小さい頃から、ずっとエスパルスを含めた清水のチームがライバルだった。そういう意味でも清水には絶対に負けたくないという気持ちが強いです」。

 この日の紅白戦では、2本目に主力組の左サイドで出場した。MFの松浦拓弥(28)中村俊輔(39)らと好連係を見せ、好機も演出した。8日に行われた鈴鹿アンリミテッドFCとの練習試合ではゴールも記録した。「ポジション取りや動きだし、連係の部分でも迷いがなくなってきた。今は良いイメージを持ってプレーできています」。

 手応え十分で、絶対に負けられない戦いに向かう。【前田和哉】