アルビレックス新潟のJ2降格が決まった。04年から14年間守ったJ1の座を初めて明け渡すことになった。

 試合には勝った。前半18分、MF山崎亮平(28)のセンタリングをヴァンフォーレ甲府DFエデル・リマ(31)がクリアし切れずにオウンゴール。この1点を守り切った。だが、残留を争っていた広島が神戸に勝ち、勝ち点30で15位に浮上。新潟は残り2試合全勝しても勝ち点28。選手は試合後の場内アナウンスで広島の勝利、降格を知った。

 DF小泉慶(22)は「申し訳ない気持ちでいっぱいです」と険しい表情で言った。この試合の勝利で15年7月以来の連勝。ここ4試合は3勝1引き分け。チームは絶好調だ。ただ、あまりにも遅すぎた。20個の黒星とマイナス34もの得失点差がシーズン序盤のつまずきの大きさを物語る。DF大野和成主将(28)は「最近は新潟らしいアグレッシブなサッカーができている。でも、もっと早くやらなければ」と悔やんだ。

 呂比須ワグナー監督(48)は試合後の会見で「J1に残せなかったのは自分の責任」と辞意を表明。そして「残り2試合、勝たなければならない」。試合後、新潟のサポーターはブーイングをせず、選手に拍手を送り続けた。勝ち続けて今季を終えることがサポーターへの恩返しになる。