名古屋グランパスは、リーグ戦で今季2敗の千葉に先制を許すも、逆転勝ちでJ1昇格プレーオフ決勝に進出した。風間八宏監督(56)は「試合の入り方も、前半もほとんどピンチがなかった中、1点は取られましたけど、選手は落ち着いていて後半45分、しっかり勝とうと。目と技術を信じて点を取ってくれた」と淡々と振り返った。

 質疑応答の中で、後半16分に同点ゴールを決めたMF田口泰士(26)のこの日のプレーについて、と質問が出た。風間監督は「自分たちのモーター、心臓部。かなりの判断を委ねているが、プレーぶりだけじゃなく判断力がだいぶ、ついてきた。どんどん、どんどん、サッカーを知ってきた感じ」と評価した。

 また4バックから3バックに変えて入った狙いを聞かれると「言わないとダメ?」と言い、苦笑い。「システムの変更については、1つは自分たちが押し込んでいくサッカーをしたいということ。両サイドと真ん中を埋めることで、多分(千葉の攻撃が)ある程度のパターンになるんで、そこはしっかり抑えられるかと。そうなった時に、自分たちは出来るだけハーフコートでサッカーが出来るんじゃないかと」と説明した。

 今季、千葉には2敗し、特に11日のホーム戦では、後半9分からの11分間で3ゴールを奪われ0-3で大敗したが、その2戦で得た教訓を生かしての勝利だった。「選手が、しっかりボールを持っていなければ意味がないんですけど、そこは、しっかり選手がやってくれた」と笑みを浮かべた。【村上幸将】