初出場の高知西は持ち味を発揮できぬまま、初戦で姿を消した。

 開始4分に、警戒していたFKをゴール正面で与えてしまい、先制された。寺尾拓監督(41)は「相手はセットプレーが得意だと分析していたが、与えてしまった。想像以上に対応できていなかった」と、初出場の緊張感で浮き足だってしまったことを認めた。

 それでも、前半はその1失点でしのぎ、追い風に立った後半は「前に出るしかない。自分たちのできることをやろう」(寺尾監督)と反撃に出た。だが、相手の堅い守備に阻まれて、シュートは打てず。さらに2点を奪われて力尽きた。

 1957年(昭32)に創立された同校は、2023年に「高知国際」へ校名がと変わる。寺尾監督は「この校名で全国出場できたことは、OBの方々に勇気を与えられた」と誇り、チーム唯一のシュートを放ったFW大平智也(3年)も「これもあくまで結果。できたこともあった。とらえ方次第で、これからが変わるはずです」と、同校の歴史を刻んだことを誇りにし、後輩らに思いを託した。