一条(奈良)がミラクルの連続で桐蔭学園(神奈川)をPK戦の末に下した。

 1点を先制されたが、前半43分にMF中井一尭(かずたか=3年)の右からほとんど角度のないクロス気味のシュートがそのままゴール。1-2で迎えた後半ロスタイムのラストプレーでFW相坂恭杜(やすと=3年)のヘディングシュートが決まってPK戦に持ち込んだ。

 PK戦では、GK古川裕斗(3年)が1、2本目を反応よく止めると、4人目は相手のシュートが枠を外れるなど、結局PK3-2で勝利した。前田久監督(52)は「みんなの粘りが実った。直前合宿からPK練習で古川が良く止めていた。神ってた感じだった。うちは推薦もない公立高校。選手はよく頑張ってくれた」と笑みをこぼした。GK古川も「PKは運だとよく言われますが、実力だと思っている。みんなが練習につきあってくれたおかげです」と声を弾ませていた。