昨夏の全国総体覇者、流通経大柏(千葉)が完封勝利を飾り、本田裕一郎監督(70)と長崎総合科学大付の小嶺忠敏監督(72)の両名将による大会初対決は、本田監督に軍配が上がった。

 前半は長崎総合科学大付のゴール前へのロングスロー攻撃で決定機をつくられ、苦しんだが、DF関川郁万(2年)を中心とした守備で得点を許さない。

 すると後半4分、右サイドで得たスローインで、DF近藤立都(3年)が相手のお株を奪う矢のようなロングスローをゴール前に入れ、その競り合いのこぼれ球を関川がゴールに蹴り込み、先制に成功する。

 勢いに乗ったチームは、10分に味方のパスに抜け出したMF菊地泰智(3年)が今大会3点目となるループシュートを冷静に決めて突き放すと、30分にも途中出場のFW熊沢和希(2年)が3点目を挙げ、勝負を決めた。

 本田監督は「前半は0-0でいいと言っていた。2点目が早くとれたのがよかった」と振り返った。ここまで3試合無失点の盤石の戦いで4強へ進出。全国総体との2冠も見えてきた。関川は「1人で守って点もとれるような選手が評価されると思っている。やっぱり次は(得意の)頭で決めたい」と意気込んだ。