花巻東サッカー部(岩手)の柱谷哲二テクニカルアドバイザー(TA=53)が就任会見から一夜明けた4日、本格的に始動した。仙台育英・多賀城校舎で行われた練習試合に同行。主力組の対戦になった1試合目(40分×2本)は0-2、サブ組の2試合目(30分×2本)は0-4で敗れたが、各選手の動きを入念にチェックし、「どのレベルか分かった。下手じゃない。強くなると思う」とチーム初の全国出場に向けて手応えを示した。

 相手は全国高校選手権32回出場の強豪。柱谷TAは試合前、選手たちと握手を交わして鼓舞。試合中も「ナイスパス、今のはファインプレーだったね」と熱心に声をかけながらメモを取った。指導方針は「いいところはしっかりと伝えて8割は褒める。元気は1つのパワー」と確信している。

 一方で「アイデアとセンスは持っていると思うが、蹴る、止める、走るのベースになる体幹と持久力が足りない」とフィジカル強化を指摘。「みんななら乗り越えられると思う」とハードな練習に立ち向かう姿勢を求めた。FW小松哉生(さいせい)主将(2年)は「知識も経験も豊富なので足りない部分を指摘してもらえる。モチベーションが上がります」と充実の表情だった。【佐々木雄高】