柏レイソルFW江坂任(25)が湘南ベルマーレ戦で、2発決めて引き分けた3月18日のガンバ大阪戦以来約2カ月、8戦ぶりの今季リーグ戦3点目、しかも初の決勝弾を決めた。

 1点をリードした前半28分、ともに大宮アルディージャから今季、柏に移籍したFW瀬川祐輔のパスを先制ゴールのFWクリスティアーノ(31)が受けると、裏を狙って動きだした。スルーパスをペナルティーエリア内で受けると、左足を振り抜いて決めた。「出してくれ、という動きをしている。それをクリスが見てくれた。イメージ通りのボールが来たので、落ち着いて決めるだけだった」と振り返った。

 自らのゴール以上にクリスティアーノ、瀬川、元日本代表FW伊東純也と、前線4人の連動ある攻撃を出せたことに「今日はJ(伊東)、クリスと瀬川と、いいコンビネーションが出来た」と手応えを口にした。瀬川がボールを受け、右から中央に動きだした段階で反応して動きだしを見せていた点を指摘されると「瀬川とは去年からやっている。特徴も分かっているし『ボールを持ったら、常に見てくれ』と言っている。そこでの動きだしで相手を引きつけられた」と語った。

 クリスティアーノをはじめ、ボールを持って仕掛ける選手が多い一方、動きだしを見せる選手が少ないと感じていた。「瀬川やJ、クリスが持ったら、ハッキリ動きだしていこうかなと思っている。トップ下をやっていた時、動きだしてくれる選手が少なかった。それを自分がやろうかなと」と意識したことが、2点目の決勝弾につながった。

 一方で下平隆宏監督が「前半からかなり決定機を作り出して2点取って、さらに決定機を逃しながら決められない後半…苦しんだのは当然。我々の課題の決定機は改善の余地がある。3、4、5点取って勝てるゲーム」と評したことを自ら指摘。その上で「3、4点は取れた。そこは課題。でもしっかり勝てたからコンビネーションが上がったことを前向きに捉えられる」と反省しつつ、前向きに語った。

 今後に向けて「今日の攻撃はイメージ通りが多かったし、つかめた。得点になれば、もっと良い状態になる」と、この日の試合が良い意味での転機になることへの期待感を口にした。【村上幸将】