ジュビロ磐田が、3戦ぶりに白星をつかんだ。2008年以降、7戦未勝利だったアウェー横浜F・マリノス戦に3-1で勝利。前半37分にMF松浦拓弥(29)の今季3点目で先制すると、MF田口泰士(27)も2得点の活躍を見せ、勝ち点3をつかんだ。一方で、後半35分にDFギレルメ(30)がレッドカードを受け、退場後に相手選手やスタッフに暴行。スタジアムが騒然となった。

 時間の経過とともに、磐田の選手がピッチを躍動していった。08年以来7試合勝利のない敵地の日産スタジアムで、前半からゴールネットを揺らした。

 0-0の同37分。MF山田大記(29)の右クロスに松浦が反応した。ファーサイドでボールを呼び込むと、右足で丁寧に流し込んだ。前節までの最近4試合で2得点1アシストの絶好調男が、この日も先制点を決めた。

 これでチームの勢いが、一気に加速した。同42分には、DF小川大貴(26)のシュートのこぼれ球を田口が頭で押し込んだ。4月21日アウェー仙台戦以来3戦ぶりの今季2点目だ。前日1日の練習後、FW川又堅碁(28)が「アグレッシブにいけば、良い結果がついてくる」と話していた通り、3試合ぶりの勝ち点3獲得に向けて、2点を先行した。

 後半も止まらなかった。同13分、ハーフライン付近でボールを奪った田口が、そのまま右足でロングシュート。戦前から「高い位置を取る(前に出る)」と分析していた横浜GK飯倉の弱点を突く、この日2点目で勝負を決定づけた。

 しかし、同35分にあってはならないことが起きた。2枚目の警告を受けて退場となったギレルメが、横浜の選手とスタッフに暴力行為を働き、会場は一時騒然となった。中2日で迎える5日次節アウェー柏戦へ貴重な勝ち点3となるはずが、後味の悪い試合になった。【前田和哉】