J1横浜F・マリノスのDF中沢佑二(40)が14日、東京・EXシアター六本木で行われた「Jリーグ25周年記念ライブ」にゲスト出演した。

 司会者に紹介されてステージに登場し、ライブに出演した親交のある歌手のKREVAと共にJリーグ開幕時の思い出などを語った。当時15歳だった中沢はJリーグの開幕が人生を変えたと明かし「Jリーグができるからプロサッカー選手を目指しました。なかったら海の家で働いてますよ。焼きそばとか焼いて。冬はスノボです」と笑わせた。

 憧れの選手は現在でも現役を続ける三浦知良(51=横浜FC)だったといい「カズさん(三浦)しか目に入ってなかった。格好よかったですから。あのシザース(またぎフェイント)をひたすらやってました。DFなのに。(当時は)一生懸命やってました」と話すと、会場はまたも笑いに包まれた。

 そんな中沢も、今年でプロ20周年の節目を迎えた。Jリーグでの一番の思い出には、現在も所属する横浜で2年連続の年間王者となった04年の浦和レッズとのチャンピオンシップを挙げた。7万人近いサポーターが詰めかけたアウェー埼玉スタジアムに乗り込んだ第2戦。横浜は浦和に0-1で敗れるも、2戦合計スコアで並び、延長にもつれ込んだ。それでも決着がつかずPK戦の末に横浜が劇的に勝利した。中沢はチャンピオンシップでMVP、そして同年のリーグ最優秀選手賞も受賞しており「あの時のアウェーの埼スタの雰囲気は最高だった。(スタンドが)ほぼ赤いんですけど、その中に少しだけマリノスサポもいて、背中を押されました。あの景色は忘れられない」と感慨深げに語った。

 最後は観客へJリーグのアピールもしっかり行い「最近は海外ばっかり取り上げられたりしてますけど、Jリーグもいいんですよ。海外も大事だけど、土台はJリーグだから。みなさん、ぜひ応援してください」と力強く呼び掛けていた。