ジュビロ磐田は、アウェーでJ2ヴァンフォーレ甲府に1-0で競り勝った。前半8分、DF桜内渚(28)が先制点。この1点を守りきり、B組1位を決めた。2010年以来8年ぶりの1次リーグ(L)突破(8強進出の11年は東日本大震災の影響で1次Lなし)で、6月2日開幕のプレーオフに進出した。

 1次L突破を大きく引き寄せるゴールが、いきなり生まれた。前半8分。FW小川航基(20)のシュートのこぼれ球に、桜内が反応した。体勢を崩しながらも、右足で押し込んだ。勝てば文句なしの1位通過が決まる一戦。前日15日には「引き分けどうこうではなく、勝てば1位通過ができる。それだけ」と話していた主将が、先制点をもたらした。

 この1点を契機に、徐々に攻撃が活性化した。同37分、MF荒木大吾(24)のパスを中央で受けたMF太田吉彰(34)が、右足でシュート。GKがはじいたこぼれ球をMF上原力也(21)が、右足で狙った。同38分には、荒木が上原とのワンツーで右サイドを抜けだし、好機を迎えた。ゴールこそ奪えなかったが、1点をリードしたまま優位に試合を展開。追加点の雰囲気も漂わせながら、前半を折り返した。

 後半に入ると、防戦一方の展開を強いられた。同9分にクロスからネットを揺らされたが、相手のハンドでノーゴールの判定。同22分には、左サイドを完全に崩され、クロスをフリーで合わされたが、シュートはゴールの枠を大きく外れた。何度も決定的なピンチを迎えながら、相手のミスにも助けられ、何とか1点を守り切った。

 甲府との首位攻防戦を制し、敵地で勝ち点3を獲得。B組1位での進出が決定したプレーオフでは、C組2位のG大阪と8強進出を懸けてホーム&アウェーで対戦する。【前田和哉】