ベガルタ仙台のMF関口訓充(32)が中央突破からアウェーゴールをものにする。チームは1日、仙台市紫山サッカー場で今日2日のルヴァン杯プレーオフステージ、アウェー湘南ベルマーレ戦へ向けミニゲームを主体に戦術確認を行った。この中、関口は主力組の左ウイングバックに入り、中央へ切れ込み縦パスを引き出すなどゴールへの意識を高めた。セレッソ大阪から途中加入後、公式戦5試合に出場し3得点に絡む活躍を見せるが、まだ無得点。敵地で移籍後初ゴールを決めノックアウトステージ進出へ王手をかける。

 ホーム&アウェー方式による2試合で、鍵を握るのはアウェーゴールだ。昨年はC大阪でルヴァン杯に8試合に出場し優勝に貢献した関口は、勝ち上がる術を誰よりも熟知している。

 関口 相手のホームで点を取ることが大切になってくるし180分間の勝負になる。まだシュートを1本しか打てていないので、試合でのキレと対人感覚を取り戻して、自分のよさを出していきたい。

 ミニゲームでは中央へ切り込み、アンカーのMF富田晋伍(31)に縦パスを要求する動きを見せ、ゴールへ向かう意識を高めた。

 関口 サイドに開いてボールを受けるよりゴールに直結する動きも大切になってくる。そういう動きを交ぜながら相手マークがつきにくいところに走り込んだり脅威を与えたい。

 6年ぶりに復帰を果たし、おとなしいチームにポジティブな化学反応をもたらしている。渡辺晋監督(44)が「選手を鼓舞してくれるしチームに元気を与えてくれる存在」と言うように若手からスタッフまで積極的にコミュニケーションを図り、ムードメーカーとして一体感を演出している。この日も、森林に囲まれた閑静な練習場にひときわ甲高い関口の声が響き渡った。クールダウンでは西形浩和フィジカルコーチ(45)と大声で掛け合いを演じ笑いを誘った。

 関口 アウェーで鹿島にしっかり勝って自信になったしチームの雰囲気もいい。反省点を改善できているし勝ち点3を奪いたい。

 中央突破から復帰後初ゴールを決め、チームを勢いづかせる。【下田雄一】