J2アルビレックス新潟は今日10日の第18節、東京ヴェルディとデンカビッグスワンスタジアムで対戦する。MF高木善朗(25)が、昨季まで通算4年半所属した古巣を迎え撃つ。プレースキック、パスワークと持ち味を生かして3試合ぶりの勝ち点3獲得に貢献しようと気持ちを高めた。

 準備にぬかりはない。9日の全体練習後、高木は自主トレでフリーキックを打ち込んだ。DF安田理大(30)MF小川佳純(33)と順番にゴールマウスを狙う。ゴール正面に据えたダミーを越えてクロスバーの下ぎりぎりの位置にボールを収めると、軽くガッツポーズを見せた。「キックのフィーリングは良くなっている」。現在、2試合連続スタメン。東京V戦も左サイドハーフでの先発が濃厚だ。開幕から、出場した試合ではセットプレーのキッカーを務めている。出場時間が伸びるにつれて、プレーの精度が上がっている感触がある。

 東京Vは10年にデビューした古巣。公式戦で対戦するのは初となる。「楽しみですね。手の内も知っているけど、自分の特徴も知られている」。今季、東京Vのセットプレーでの失点は1点。文字通り壁として立ちはだかるが、それだけに闘志も湧く。「攻略したい。味方にきっちり合わせる」と真っ向勝負を挑む。

 プレースキックだけではない。FW渡辺新太(22)が「ヨシ君(高木)はうまく合わせてくれる。やりやすい」と言うように、パスの精度の高さはチームメートの信頼を得ている。

 新潟は現在13位。ここ2試合は△●で白星なし。ホームでのリーグ戦は第6節徳島戦(3月25日)から未勝利だ。「自分ができることをしっかりやる。もっとゴール前にボールを入れるようにしたい」。高木は勝ち点3獲得に武器をフル稼働させることを誓った。【斎藤慎一郎】