清水エスパルスは0-1でJ2ヴァンフォーレ甲府に敗れた。前半7分に先制点を許し、見せ場なく敗戦。3年連続の16強入りを逃した。

 清水は、立ち上がりからちぐはぐだった。前半7分、自陣左サイドを崩され、先制点を献上。リズムが狂った。失点以降も攻撃でミスを連発した。同24分、FW北川航也(21)が左足でチーム最初のシュートを放ったが、ゴール左に外れた。前半はこのシュート1本のみ。直近のリーグ戦から、スタメンを総入れ替えした控え組の相手から決定機すら作れなかった。

 悪い予感は的中した。清水はワールドカップ(W杯)中断期間中にJクラブでは最長の16連休を取った。オフ明け後は御殿場キャンプを実施。当初は連日2部練習だった日程も「半日オフ」に変更された日が3度もあった。

 それでも、ヤン・ヨンソン監督(58)は「いいキャンプができた」と強調。キャンプでは課題だったクロスからの守備を重点的に行ったが、この日の失点もクロスからだった。不安視された体力面でも相手に走り負けるシーンが目立った。

 1点を追う後半は、開始からFWクリスラン(26)に代えて、FW鄭大世(34)を投入した。状況を打開するべく、キャンプ中に好調を維持していたベテランを入れたが、同33分には右足を痛めて負傷退場。思わぬアクシデントに見舞われたチームも無抵抗のまま敗れた。

 シーズン中では異例の長期休暇を取った清水は、約1カ月ぶりの公式戦で格下の控え組に屈した。6日後には、リーグ戦でセレッソ大阪をホームに迎える。再開戦に向けて、不安と課題だけが残った。【神谷亮磨】