日テレベレーザがINAC神戸を1-0で下し、2大会ぶり7度目の優勝を果たした。

 前半を0-0のスコアレスで折り返すと、後半40分にMF長谷川唯(21)の右サイドからのクロスにFW田中美南(24)が頭で合わせて決勝ゴールを奪った。

 ともに、A代表のなでしこジャパンのメンバーを多数抱える両チームによる一戦。勝負は前半から一進一退の激しい攻防が繰り広げられた。20分にはINAC神戸のFW岩渕真奈(25)が左サイドを鋭いドリブルで切り込むと、最後は走り込んだMF杉田妃和(21)が合わせたが、これは日テレのDF岩清水梓(31)がブロックして得点を許さない。

 対する日テレも26分にゴール前でボールを受けたFW田中がDFを引き連れながらも強引にシュートまで持ち込む。これはGK武中麗依(26)にキャッチされたが、徐々に攻撃のリズムをつかんでいく。続く45分には左サイドでFKを得ると、MF長谷川が蹴ったカーブのかかったボールは枠内に飛んだが、これもGK武中がしっかりセーブした。

 後半になると試合はさらに激しさを増す。4分にはINAC神戸が右CKから、最後はファーサイドにいたDF高瀬愛実(27)が右足で詰めて先制ゴールと思われたが、これがオフサイドの判定でノーゴールとなる。反対に28分には日テレがゴール前でFKを得ると、MF中里優(24)と交代で入っていたMF籾木結花(22)の左足のシュートはバーに直撃。こちらもあと1歩のところで得点とはならなかった。

 そしてこのまま延長戦かと思われた後半40分、MF長谷川がFW宮沢ひなた(18)とのパス交換から右サイドでボールを持つと、鋭いクロスボールを送り、これにFW田中が頭で合わせて試合を決めた。

 チームは今季リーグ戦、皇后杯との3冠を目標に掲げており、現在首位のリーグ戦にも弾みをつけた。また、同日に行われた同リーグカップ2部の決勝は、伊賀フットボールクラブくノ一が4-1でスフィーダ世田谷FCを下し、初優勝を果たした。