2位FC東京が、前節まで15位のV・ファーレン長崎に0-1で敗れ、リーグ戦では4月14日のセレッソ大阪戦(0-1敗戦)以来10戦、3カ月ぶりに敗れた。やや押し気味に試合を進めたものの、後半32分に長崎のスペイン人FWファンマ(27)に決勝弾を決められた。勝てば翌28日に試合のある広島との勝ち点差を4に詰め、プレッシャーをかけることが出来ただけに、痛い敗戦となった。

 東京は、ワールドカップ・ロシア大会による中断期間が明けた18日に、追いかける首位サンフレッチェ広島から獲得した元日本代表DF丹羽大輝(32)が、東京でリーグ戦に初出場&初先発した。丹羽は、長崎の長身187センチのスペイン人FWファンマをマークした。前半21分、丹羽は長崎が中央のファンマに縦パスを入れると、すかさず寄せてパスを通させなかった。同30分、今度は長崎がロングボールを放り込んでくると、ターゲットのファンマにすかさずプレスをかけた。ファンマに通らなかったボールをGK大久保択生がキャッチすると、笑顔でハイタッチ。5-2で大勝した22日の前節横浜F・マリノス戦はベンチ入りにとどまったが、先発のチャンスに早速、応えた。

 一方、長崎は連敗を3で止めるべく、積極的に東京陣内に攻め込んだ。前半14分、MF黒木聖仁が中央から出したパスを受けた島田譲が折り返した右クロスに、中央からファンマが飛び込みシュートも、GK大久保のビッグセーブに阻まれた。同15分にも、MF飯尾竜太朗の右クロスに再びファンマが飛び込んだが、再び大久保に弾かれた。同35分にも左サイドで細かくつないだパスをMF沢田崇がシュートも、3度、大久保のビッグセーブに得点はならなかった。後半4分にはファンマがペナルティーエリア内でシュートを放つも、またしても大久保に阻まれた。

 東京は、丁寧なパス回しで攻め込むも、守備時に5、6枚でゴール前を固める、長崎の堅守に阻まれ、攻め手が見いだせない。その中、後半開始時に、先発のFW永井謙佑に代わり、富樫敬真がピッチに入った。その富樫が守備で大仕事をやってのけた。後半12分、右CKをファーサイドで待ち構えたMF鈴木武蔵に頭で合わせられた。ボールはゴール左に吸い込まれそうになったが、富樫がヘッドでクリアした。

 後半32分、長崎が均衡を破った。島田の左クロスをファーサイドでMF翁長聖がシュート。DFに弾かれたこぼれ球を黒木がゴール前に放り込んだ。そのボールを鈴木がヘッドでつなぎ、ファンマがヘッド。東京MF東が弾いたボールを、ファンマがひざでトラップし右足で押し込んだ。