サッカー男子は10年ぶり13度目出場の北海(北海道)が新潟明訓(新潟)をPK戦の末に破り、初戦を突破した。1-1で迎えた北海先行のPK戦は、両チーム7本目まで譲らない。後半ロスタイムから途中出場のGK近藤廉(3年)が、8本目の相手シュートを止めて決着した。期待されて送り出された“PK職人”の活躍で勢いに乗り、今日8日2回戦で高川学園(山口)と対戦する。
1-1で突入したPK戦。試合を決めたのは後半終了間際に投入されたGK近藤だった。「自分の中で決めたところに飛ぼうと思っていた」。相手8人目のゴール左隅へのシュートを、176センチの体を思い切り伸ばし、両手ではじき返した。スーパーセーブで初戦突破を決めた守護神は、一目散に仲間が待つ歓喜の輪に飛び込んだ。
堅守からの速攻を狙う北海は、新潟明訓の守りを崩せず、0-0で前半を終えた。後半9分にFW阿部遼海(りょうか=3年)がPKを決めて先制。11分後に追いつかれた。その段階から、近藤の準備は始まった。「1-1になり気持ちはつくっていた。高校3年で最後(の総体)。輝いてやろう」。ベンチから相手選手の動きを頭に焼きつけた。
6月の道予選決勝は札幌大谷にPK戦で敗れた。全国を見据え、練習時にGK陣の「PK適性」を見極めた。北海はベンチ入り選考で、選手の自主性を重んじる。島谷制勝監督(49)の「(近藤は)反応が良く、バネがある」という意見に、正GK志田耕太朗主将(3年)が「普段の練習から近藤の方が止めている」と同調。この日は、想定通りの“リリーフ”だった。
ベンチ外メンバーのサポートを生かした。3年を中心に「スカウティング班」が対戦校の映像を分析。近藤は「どういう(性格、プレーをする)選手か把握していた」という。チーム全員の力を結集したスーパーセーブに「サブキーパーはベンチワークや声だしもある。2つ勝つためにやっていきたい」。前回08年、前々回02年ともに初戦突破しながら、2回戦でPK戦の末に涙をのんだ。三度目の正直となる16強へ、チーム一丸で突き進む。【浅水友輝】



