清水エスパルスは今季2度目の逆転負けを喫した。ホームで北海道コンサドーレ札幌に1-2。オウンゴールで先制したが、同点で迎えた後半に、元清水の札幌MF小野伸二(38)のパスから決勝ゴールを献上した。チームは5戦勝ちなし。混戦のリーグで正念場を迎えている。

清水はまたしても勝てなかった。1-1で迎えた後半28分、沼津市出身で2012年まで清水に在籍していた札幌MF小野伸二(38)が、ピッチに入った直後にバランスを崩した。同29分、細かいパス回しに翻弄(ほんろう)されると、小野のパスから札幌FW都倉に決勝点を献上。清水商(現清水桜が丘)出身の元日本代表MFのワンプレーで勝負が決した。

清水は、この日も序盤に主導権を握った。前半21分、左CKを任されたMF石毛秀樹(23)は、ニアサイドにボールを供給。勢いよくゴール前に飛び込んだDFフレイレ(29)がヘディングでそらすと、札幌MF宮沢のクリアミスを誘い、オウンゴールで先制した。前節ホーム浦和レッズ戦に続き、2試合連続で先手を取った。だが、守備陣が耐えきれなかった。

同36分、自陣左サイドからのFKからヘディングで押し込まれて同点ゴールを献上。前節浦和戦も3度のリードを守りきれず、手痛いドローに終わり、ヤン・ヨンソン監督(58)は「守備を見直さなければいけない」と課題を修正して臨んだ一戦だった。しかし、悪い流れを断ち切れなかった。

チームは今季2度目の逆転負けを喫し、5戦勝ちなし(3敗2分け)。8月1日にホームでサガン鳥栖に勝利し、昨季と同じ8勝目を挙げたが、そこから停滞ムードが続いている。勝ちきれないチームには、サポーターから容赦ないブーイングが浴びせられた。【神谷亮磨】