横浜F・マリノスのFW久保建英(17)が、J1リーグ戦初先発し初ゴールを決めた。0-0の後半11分。中央から右サイドの松原健(25)にパスを送り、折り返しをフリーで受け、1トラップで左足でゴール右に決めた。

久保は得点シーンについて「(中盤で)パスをもらい、右サイドの松原選手の声が聞こえたので出した。自分もクロスに入っていこうと思っていたが、松原選手が切り返したので、そこに止まって、すごくいいタイミングでパスがきたので、緊張もありましたけど、落ち着いて決めるだけでした」と振り返った。

得意の左足でのトラップからのシュートという美しい流れから生まれた。「(トラップは)相手が寄せてくるかなと思ったんですけど、こなかったので助かりました(トラップを浮かせたのは)覚えていない。コースは狙いました」。得点後は、自身を先発起用したポステコグルー監督のもとへと真っ先に走った。このことについては「ゴールを決めたら行くと決めていた」と口にし「難しい時期に、全然(FC東京で)試合に絡んでいない自分を受け入れてくれて感謝していたので、その気持ちを」と明かした。

同じバルセロナの下部組織出身のアンドレス・イニエスタ(34)との対決にも注目が集まった。ミックスゾーンでは、無言を貫いたイニエスタが取材陣に囲まれる久保の後ろを過ぎ去るシーンもあった。久保は「(イニエスタは)長くトップチームでやっている人で、僕は下部組織を少しかじっただけなので、比べるのもおこがましい。天と地ほどの差があると思っているし、1ミリでも差を縮められたら」と謙虚に話した。