北海道コンサドーレ札幌MF荒野拓馬(25)が13日、札幌・宮の沢でのミニゲームで主力組の右シャドー(1・5列目)に入った。明日15日の川崎フロンターレ戦(等々力)は同位置のMF三好が、同チームからの期限付き移籍中で契約上、出場できない。これまで主にボランチで出場してきた荒野は「よりゴールが近くなる。チャンスがあれば」と、北海道胆振東部地震後初のリーグ戦に気合を入れた。

札幌市出身の道産子として、地震に心を痛めた。道路の液状化など被害の大きかった同市清田区在住の友人、知人がいる。被害の大きさを聞き、心配していた。この日、同区内の小学校をDF浜と一緒に訪問。クラブとしては地震後初の支援活動だった。児童の前でリフティングを披露すると大盛り上がり。「みんなの元気な顔を見られてうれしかった」と、逆に元気づけられた。

今年の年明けにスーツケースに飲料水、米、タオルなど災害対策グッズを詰め込み用意していた。数年前にMF深井が用意していたのを見ており、まねていた。安心感があったという。「人ごとではないと思った。発信できれば」と、災害対策の重要性を訴える。北海道復興への道は続く。「優勝やACLを狙える位置。目標を達成できれば勇気や元気を届けられると思う」と、勝利を北海道民に贈るつもりだ。【保坂果那】